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海鳥日記

サギの仲間

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「サギみたいなもんどぉするねん?」
「サギちゅうもん深田へさしてドジョウかなんかコツコツやってるそぉでんなぁ。
 そこへ行きまして、まず遠くの方からね「サァ~~ギィ~~」てサギ呼ぶんです。」
「そんなことして、サギわかるんか?」
「わかりまっしゃないか、サギに「ツル」言ぅても分かりまへんけど、サギに「サギ」言ぃまんねんで・・・」


最近になってサギ、特に白鷺に関する目撃情報がセンターに多く寄せられるようになりました。そこで今月、羽幌町とその近隣で見られた主なサギの仲間について、いただいた写真とあわせてご紹介いたします。(写真はクリックすると大きく表示されます)

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■アオサギ
この辺りでは一番なじみ深いサギの仲間で、全長(嘴の先から尾羽の先までの長さ)が約93cmと、国内で生息しているサギ類では最大の種です。これまで苫前町で繁殖が確認されていましたが、最近は羽幌町や初山別村でも春先に、樹の上に集団で巣を作っている光景を見るようになりました。

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■ダイサギ(全長約90cm)
アオサギと同じくらいの大きさで、真っ白な体と眼先の色が緑がかって見えるのが特徴です。安土桃山時代まではチュウサギ、コサギなどとまとめて「白鷺」と呼ばれていました。

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■チュウサギ(全長約69cm)
眼先の色が黄色で、屋外で見るとアオサギなどと比べてずいぶん小柄な印象を受けます。餌資源などの悪化によって1970年代以降全国的に減少しており、環境省レッドリストでは準絶滅危惧種に指定されています。

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■コサギ(全長約60cm)
頭から長く伸びた冠羽と、黒い足に足指だけ黄色いのが特徴です。身が小さいことから「いっぱいさぎ」(盃一杯分の意)と呼ばれることもありました。

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■アマサギ(全長約50cm)
冬羽根は白いですが、夏羽根では頭と背中のオレンジ色がよく目立ちます。虫やカエルなどをよく食べ、他のサギの仲間に比べて、水辺よりも牧草地などの草地で見かけることの方が多いです。


古来、サギが人々にとってどのような存在であったかは、世界文化遺産になった姫路城の別名『白鷺城』や、島根県津和野町に残る神事『鷺舞』(国指定重要無形民俗文化財)など、全国各地の地名にその名が残っていることからも、なんとなく想像できます。
その立ち居振る舞いからツルと間違われることもよくありますが、見分け方についてはまたの機会にご紹介したいと思います。

【写真提供】山崎さん、岩澤さん、黒田さん

(S)
by seabirdcenter | 2009-05-29 10:53 | 【自然情報】羽幌

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