海鳥日記

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天売島の秋の渡鳥 その2

天売の秋の渡り鳥その2

天売野秋の渡り鳥の続報です。

今回も先崎理之さんが10月26日から27日に1泊2日で天売島に鳥の観察に行きました。

天売島での主な確認種です。

相変わらず珍鳥が出ています。

オジロビタキ、ミヤマホオジロ、キマユムシクイ、シラガホオジロ、カヤクグリ、コジュリン、コクマルガラス、ベニヒワ、オオマシコ、イスカ、コミミズク、トラフズク、ケアシノスリ

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オジロビタキ 先崎理之 撮影


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ベニヒワ 先崎理之 撮影


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オオマシコ 先崎理之 撮影


航路では、ケイマフリ、ウトウ、アカエリカイツブリ、ミツユビカモメ などがでました。

この時期は天売島への日帰りはできません。悪天候の際にはフェリーが欠航し何日も帰れなくなることがありますので、波の状況を確認してからお越し下さい。



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by seabirdcenter | 2012-10-31 09:14 | 【自然情報】天売島

村田英二さんに会ってきました

村田英二さんに会ってきました。
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村田英二さんは天売島で日本で初めてウミスズメの巣を発見した人です。
それは1956年、なんといまから50年以上前の話です。

村田さんは1953年から6年間天売島で中学校の教員をしていました。子供の頃から鳥の観察を続けていたので、自ら希望して天売島の中学校へ着任したそうです。その6年の間村田さんは当時たくさんいたウミガラスやケイマフリ、ウトウなどを観察してきました。

村田英二さんのウミスズメの記録は『鳥』の70号(日本鳥学会誌の前身)に載っていますので、私も知っていました。ウミスズメについてもっと知りたかったのですが、天売島の人から「今は札幌にいるらしい」という話を聞いたくらいで連絡先はわからないままでした。

今年、海鳥センター友の会で天売島で夜にウミスズメの調査を行い、それが北海道新聞に掲載されました。
しばらくすると、その村田さんから海鳥センターにお手紙をいただきました。手紙の中にはウミスズメについて書かれた『鳥』の別刷りが入っていました。

お礼の電話をかけたときに、おもいきって「天売島のウミスズメやウミガラスなどの昔話を聞かせてください」とお願いいたところ、快く引き受けてくれました。その後、村田さんは9月に羽幌に訪れる機会があり、海鳥センターにも立ち寄ってくれました。偶然にもそのとき私は日本鳥学会の大会で東京で今年のウミスズメの結果発表をしていました。

そして、10月26日に札幌の村田さんの自宅にお伺いしました。当時のウミスズメを観察した様子や、たくさんいたウミガラスの話などを聞きました。

村田さんの話には古い学者さんの名前(犬飼さん、黒田さん、藤巻さんなど・・・・)がたくさん出てきました。当時は今とは異なり鳥について詳しい人が少なかったようで、天売島から異動した後も北海道の海鳥の調査の際にはあちこちから声がかかり、松前小島や知床半島、ユルリ・モユルリ島の調査にも参加されたそうです。

村田さんは1930年生まれとのことですが、驚いたことにパソコンも自在に操っておりメールアドレスまで教えてもらうことができました。早速このブログを紹介しました。
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今年のウミガラスの巣内の映像をみて、「昔はここにもっとぎっしり入っていた」とおっしゃっていました。ウミガラスの今の繁殖地はまだまだ入る余地があると思いました。

今年の夜のウミスズメの結果を海鳥センターで展示してありますので、来館の際にご覧ください。


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by seabirdcenter | 2012-10-30 10:36 | 海鳥の話題

ハジロカイツブリほか

10月27日に羽幌港にハジロカイツブリがきました。
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それもフェリーターミナルのすぐ前です。
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ハジロカイツブリは9月に傷病鳥として海鳥センターに連れて来られています。

これまでハジロカイツブリは羽幌でしっかりりとした記録がありませんでしたが、もう今季2回目です。
今年はハジロカイツブリの当たり年なのでしょうか?

このほか、旅鳥・冬鳥も続々と現れています。
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コハクチョウ10月16日


セグロカモメは今頃が多く、冬になるとほとんど見かけなくなります。
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セグロカモメ10月20日


雌タイプのためカワアイサとの違いがわかりにくいです。
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ウミアイサ10月20日


朝日公園でエゾリスが木の実を食べていました。
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エゾリス10月27日



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by seabirdcenter | 2012-10-28 14:48 | 【自然情報】羽幌

平成24年度リハビリテーター講習会を開催しました

10月21日に傷病鳥獣のリハビリテーター講習会を開催しました。講師は去年と同じく、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターの山田智子獣医師です。

今年の講習会は、鳥の個体を用いて消化器の構造を理解するという内容でした。午前中の講義では、鳥の基本的な体のしくみについて学び、ウトナイ湖野生鳥獣保護センターで保護した傷病鳥の症例なども紹介していただきました。

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傷病鳥獣を保護する際に使用する保護ゲージの作り方も教わりました。ゲージを作るときに使用するのは段ボールです。入手が簡単で細工もしやすく、保温性・通気性にもすぐれています。また、使用後は焼却処分が可能です。海鳥の保護ゲージには段ボールの中にネットをはります。ネットをはることで、普段海上で生活している海鳥の足の負担を軽減できます。

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午後は鳥の個体を用いて、消化器のしくみを学ぶために解剖を行いました。

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この6個体は保護した後に死んでしまった個体です。シメやヤマシギなど、大きさも種類も違う色々な個体を使用しました。

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解剖というと専門的に聞こえがちですが、傷病鳥獣を保護・飼育するにあたって基本的な医学の知識を持つことはとても大切な事です。解剖をすることで鳥の体のしくみを学ぶほかに、死に至った原因もわかりました。

また、今回の講習会では留萌で保護飼育中のフクロウを持ってきて頂きました。このフクロウはまだ自力で餌を食べようとはしません。保護している傷病鳥を見る事で、救護に対しての関心も深まります。

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今も皆さんの身近なところで怪我をしている動物がいるかもしれません。発見したときに適切な救護ができるようになりたい!という方は、ぜひリハビリテーター講習会にご参加下さい。

(Y)
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by seabirdcenter | 2012-10-26 14:23 | 行事報告

焼尻海鳥調査

2012年6月に焼尻島の海鳥調査を行いました。

遅くなりましたが、その結果報告です。

この調査は北海道海鳥センター友の会が2010年より継続して行っています。
2010年の結果はこちら
2011年のブログはこちら

今年は陸上からの調査に加え始めて海上からも調査を行いました。というのも、陸上からだとどうしても見えない部分があるからです。
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調査にあたっては天売海鳥研究室の学生さんたちに手伝ってもらいました。


焼尻島は天売島と異なりのっぺりした島です。南西部にある「鷹巣」には規模は小さいですが、崖がありここにウミウの集団繁殖地があります。

海上から見た鷹巣です。
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ウミウは毎年巣の場所を大きく変えます。残念なことに、船をだした今年に限って、海上からしか見えない場所にはウミウの巣はありませんでした。

鷹巣のウミウの集団繁殖地です。
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卵がある巣とヒナがいる巣がありました。
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焼尻港の離れの岸壁にオオセグロカモメの集団繁殖地があります。
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ここではたくさんのオオセグロカモメの巣があって、時期にはフェリーから見ることができます。
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オオセグロカモメは港だけでなくと崖や岩礁にもちらほらと巣があります。
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調査で島を一周する間にたくさんの綿羊たちに会いました。
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島の北岸にはテレビで放送された『幸せの黄色いハンカチ』のロケ地となった場所に黄色いハンカチがたなびいていました。
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by seabirdcenter | 2012-10-23 09:52 | 【自然情報】焼尻島

ウミスズメ夜間調査

5月から6月にかけて天売島でウミスズメの個体数と繁殖の調査を行いました。

北海道海鳥センターの支援団体である北海道海鳥センター友の会は、セブンイレブン記念財団から助成を受け、天売島で5月から6月にかけてウミスズメの個体数調査を行いました。また、友の会独自に天売海鳥研究室と共同で成鳥の捕獲と巣立ちヒナ確認調査を行いました。

おそくなりましたが、今日はその結果報告をします。
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ウミスズメ


ウミスズメは夜にのみ繁殖地に戻ってきて崖の岩の隙間で巣をつくり子育てを海上で行うため、個体数や繁殖の調査をすることが極めて困難でした。

ウミスズメについて詳しくはこちら

日中は散らばっているウミスズメも夜になると繁殖地のまわりの海に集まってくることがわかってきました。

そこで、夜にボートで島のまわりを一周し、明るいライトを用いてウミスズメの個体数を数えることにしました。
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調査船


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ライト


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調査の様子


5月上旬から6月下旬まで8回の調査を行い、6月8日に繁殖地周辺海上で最大の125羽を数えました。
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夜の海上に浮くウミスズメ



スポットライト調査の様子です。


夜の海にはウミスズメだけでなく、ウトウがたくさんいて、ウミウ、ヒメウ、オオセグロカモメ、ウミネコ、ケイマフリもいました。

6月8日には海岸沿いで夜に巣立ちヒナを目撃しました。
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巣立ちヒナの映像です。


成鳥の抱卵斑(繁殖個体にあらわれる腹の肌が露出している部分)の有無から繁殖個体か調べるために、海上で成鳥を3羽捕獲しました。
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捕獲した中に抱卵斑のある個体はいませんでした。捕獲した個体は計測後ただちに放鳥しました。

日本でウミスズメの個体数が数えられたのは初めてです。天売島で確実な繁殖確認をしたのは29年ぶりです。

調査にあたっては、多くの方々のお手伝いいただきました。ありがとうございます。

このウミスズメの調査結果を海鳥センターで展示を始めました。
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来館の際にはぜひご覧ください。

いま、来年のウミスズメの調査についての助成金を申請しています。来年も助成金を得られれば、調査を継続することができます。

H
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by seabirdcenter | 2012-10-22 16:07 | 【海鳥情報】天売島

オロロン鳥天売報告会

10月20日に天売島で2012年のウミガラス保護増殖事業の結果についての報告会を行います。


報告会は悪天候が予想されるため、11月10日に変更になりました。

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また、北海道海鳥センター友の会で行ったウミスズメの個体数調査の結果についての報告も合わせて行います。

どなたでも参加できますので、天売島を訪れた際にでもぜひおこしください。

H
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by seabirdcenter | 2012-10-18 13:55 | イベント・行事案内

節電の取り組み状況について

今夏、北海道電力管内で予想された電力不足に対して、一昨年比で7%の節電要請がありました。北海道海鳥センターでは、これまでにも地球温暖化対策のCO2削減の取り組みとして節電対策を実施してきましたが、今年度は電力不足に対応するため、これまで以上の節電対策に取り組んできました。

この度、節電要請期間を含む7月〜9月の節電結果がまとまりましたので、報告します。

■平成24年度の節電対策の結果(平成22年度同月比)
・ 4月 −22.3%
・ 5月 −12.4%
・ 6月 −31.2%
・ 7月 −37.8%
・ 8月 −35.6%
・ 9月 −33.1%

■節電要請期間を含む7月-9月の節電結果(平成22年度同期比)
・ −35.6%

夏の節電要請期間は終了しましたが、引き続き節電対策を実施しています。10月以降の節電結果については、北海道海鳥センターのウェブサイトで公開していきます。

( I )
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by seabirdcenter | 2012-10-18 11:50 | インフォメーション

クロハラアジサシ

10月15日は今年初めての冬に向けた嵐でした。

フェリーは欠航。

カモメたちは港で嵐をしのいでいました。
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海鳥センターの前の川にクロハラアジサシが来ました。
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洋上にいたものがこの嵐の中、西風に吹き寄せられたのでしょう。
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北海道ではアジサシ以外のアジサシの仲間はとても珍しく、クロハラアジサシは羽幌でも初めての記録です。

同じ川の河口にはハジロカイツブリもいました。
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ハジロカイツブリは9月に天塩で保護されたのが羽幌に連れて来られたことがあります。

H
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by seabirdcenter | 2012-10-15 14:57 | 【自然情報】羽幌

天売島の秋の渡鳥

天売島は海鳥の季節も終わり、10月を迎えました。

北海道の観光の季節も終わりに近づいてきました。

春の渡りの時期である5-6月は鳥をみに多くの人が訪れますが、秋に鳥を見に来る人はほとんどいません。

でも、秋に珍鳥を含めたくさん鳥がたくさん来ています。
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ヒレンジャク 先崎理之 撮影

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ハマヒバリ 先崎理之 撮影


観察した鳥 先崎理之 (2012.10.6-8)

ヤマシギ
ヒレンジャク
ハマヒバリ
ムネアカタヒバリ
シマセンニュウ
ムジセッカ
カラフトムジセッカ
キマユムシクイ
シラガホオジロ
ツメナガホオジロ
コホオアカ
ズグロチャキンチョウ
アカマシコ
イスカ

見て下さい、この珍鳥の数々を!

さらに天売羽幌航路でなんとカンムリウミスズメ(10/8)がでました。

カンムリウミスズメは日本周辺で繁殖するウミスズメの仲間です。日本では伊豆諸島以西と能登半島以西で繁殖しています。東北北部以北で繁殖するウミスズメとは分布がわかれています。
北海道鳥類目録では迷鳥でしたが、最近非繁殖期に北海道の太平洋側まで北上していることがわかりました。一方で、日本海側ではこれまで聞いたことがありませんでした。

秋の天売航路は海鳥は皆無に等しいですが、たまにこういった珍しい鳥が出る時期でもあります。

今時期はフェリーは1日1本しかなく日帰りは無理ですが、思いがけない珍鳥に出会えるかもしれません。

鳥好きの方、秋の天売もどうでしょうか。

H
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by seabirdcenter | 2012-10-11 09:20 | 【自然情報】天売島

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