海鳥日記

2009年 03月 22日 ( 1 )

コクマルガラスとカラスの仲間

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「オスがたえず眼を輝かせ、じっと娘を見つめているのに、
彼女のほうは一見そしらぬ顔で大空のあちこちへ眼をうつす。
求愛しているオスには一目もくれない。
だがじつは、彼女は何分の一秒かの間、チラリと彼を見るのである。」

−『ソロモンの指環』(K・ローレンツ著)よりコクマルガラスの求愛の様子


環境省アクティングレンジャーの長谷部さんから「町内でコクマルガラスを見た」と聞いたのが、約一週間前。ようやくミヤマガラスの群れの中に一羽だけいたのを見つけました。
コクマルガラスは、大陸で繁殖し、日本へは越冬のために渡ってきます。主に九州など、南の地方で見られますが、渡りの時期には北海道でも稀に見られることがあります。

今、羽幌町内ではコクマルガラスの他にも、以下のカラスの仲間が確認されています。
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■ハシブトガラス(アイヌ語名:シパシクル(糞・カラス))
町中でもよく見られます。もともとは山林に棲んでいて、童謡「七つの子」で歌われているのもこの種だと言われています。天売島では数が増えたことによる、ウミガラスなど繁殖期の海鳥たちへの影響が問題になっています。

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■ハシボソガラス(アイヌ語名:シらリコカリ(磯のあたりを往来する者))
古来より人里近くに棲んでいたカラスです。童謡「夕焼け小焼け」で歌われているのはこの種だと言われています。車道に木の実などを置く姿をよく見かけます。

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■ミヤマガラス
比較的小柄なのと、クチバシの根本が白っぽいのが特徴です。主に九州など南の地方で見られましたが、近年では北海道を含む日本全国に分布が広がってきています。

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■ミヤマカケス(アイヌ語名:エヤミ ほか)
北海道に生息する亜種で、かつて人間が飢饉で困ったとき、食べ物を人間の世界に降ろしてくれるよう神様に伝えたという伝承があります。木の穴や地面に木の実などを蓄える習性があります。

ある時は不吉の象徴として、またある時は熊野三山の八咫烏やアイヌの伝承にあるように信仰の対象として、人々の生活に関わりの深いカラスの仲間たち。ちょっと注意してみると意外な一面が見えてくるかもしれません。



(S)
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by seabirdcenter | 2009-03-22 11:23 | 【自然情報】羽幌

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