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海鳥日記

ホシムクドリとムクドリの仲間

ホシムクドリとムクドリの仲間_f0159390_1603361.jpg

「ひろい野原のまん中に、たいそう古いくりの木が立っていました。
木には、ほらができていました。
そのほらに、むく鳥の子が、とうさん鳥とすんでいました。」


しょさんべつ天文台の黒田さんから「遠別町でホシムクドリを見た」と聞き、探しに行ってみました。すでに移動しているかもしれず、あまり期待はしていなかったのですが、河川公園にいたムクドリの群れの中にいたのを見つけることができました。

ホシムクドリはヨーロッパの広い範囲で繁殖し、日本へは数少ない冬鳥または旅鳥として、九州南部などに渡ってきます。
名前のとおり光沢のある羽毛に白色の斑が星のように散らばっていることが特徴で、日本では野鳥愛好家たちに人気がありますが、北アメリカなどでは人の手で運び込まれて以降、急激に数が増え、2000年には世界の侵略的外来種ワースト100 に選定されています。

ホシムクドリは移動してしまいますが、羽幌町ではこれから、以下のムクドリの仲間が繁殖期をむかえます。
ホシムクドリとムクドリの仲間_f0159390_1605411.jpg
■ムクドリ(アイヌ語名:シケレペエチリ(キハダの果実・食う・鳥))
本州などでは一年中見られる鳥ですが、このあたりでは冬になると移動する夏鳥です。「もず」と呼ぶ地域もあり、宮沢賢治の作品中に登場する「もず」は、大きな群れをなしている様子からこの種だと言われています。

ホシムクドリとムクドリの仲間_f0159390_1624083.jpg
■コムクドリ(アイヌ語名はムクドリと同じ)
地域によっては「さくらどり」「はなむくどり」などの名前で呼ばれています。冒頭の『むく鳥の夢』では、かあさん鳥が「白い鳥」と書かれているので、この種をイメージしたのかもしれません。

果物が好きで農作物に被害を与えることから、あまり良い印象をもたれていないムクドリたちですが、スズメと同様に、身近で観察できる機会の多い種でもあります。
センターの読書コーナーには、ムクドリの子育ての様子とそれを観察する家族を描いた絵本『ムクドリの子育て日記』(河本祥子 作)も置いてありますので、興味のある方はぜひご覧ください。

(S)

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by seabirdcenter | 2009-03-27 17:35 | 【自然情報】オロロンライン

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